筑後川橋って?


筑後川橋は、有明海沿岸道路の筑後川上に位置し、2連のアーチで筑後川を跨ぐ、橋長450m、最大支間長170mの長大橋です。水平基調で緩やかなアーチの曲線形状により、河川を軽やかに渡っている軽快感があり、広々とした周辺景観に調和し、またデ・レイケ導流堤上の橋脚高を低くでき圧迫感を軽減できる“鋼アーチ橋”として施工していきます。架設工法は、仮支保工材であるベントを併用したクレーン架設工法で橋けたをつないでいきます。

 

P5-P6間の架設においては、航路の規制・河川環境への影響を最小限とするために、特殊なジャッキを用いて少しずつ橋けたを前方に送出していく、送出し架設工法を採用しています。送出し架設⼯法は、変形状態や支点反力が刻々と変動するため高難度な架設工法ですが、それらを考慮した解析を行い、リアルタイムで解析結果と実物との整合性をモニタリングすることで、安全かつ高い精度で架設していきます。

日本で初めての橋梁形式

1本のアーチリブが支点上で2本に分岐する構造を、日本で初めて2連のアーチ橋として施工します。

 

筑後地域の周辺環境との調和を目的にデザインされた本橋の施工は、その構造の複雑さからとても難易度の高い施工となります。私達は、業界最先端のコンピュータモデリングなどを取り入れながら、確かな品質でこの日本初の長大橋の建設に取り組んでいます!

高い技術力のみせどころ

本工事は、エム・エム ブリッジ、宮地エンジニアリング、川田工業のJV(共同企業体)で工事を行っています。

 

本州四国連絡橋等の長大橋を始め、様々な橋梁建設で培った3社の技術力を結集することにより、大規模かつ高難度の工事を円滑に進めることが出来ます。P5-P6間の架設においては、航路の規制・河川環境への影響を最小限とするために、とても特殊で高難度な工法により施工を行っています。

すべてが巨大

本橋の総鋼重は約6500トン ⇒ ボーイング約20機。

 

これを、大型のクレーン550トン(ボーイング約1.5機)で吊り上げて架設。P5-P6間の橋けたは、幅21.4m、高さ2.5m、長さ130m、 約1300トン ⇒ ボーイング約4機。これを、少しずつ送出して架設。⇒2日間で約130m先の対岸に到達。1本のケーブルに許容される張力は約350トン⇒ボーイング1機を1本で吊れるくらい。合計32本のケーブルを使用し橋けたを吊り上げている。